尺八との出会い
尺八との出会いは大学生時代になります。
一浪して、大学に合格した際に、勉学はもちろんのこと
「これからの4年で一つ“楽器”を身につけいた」
強く思っていました。
理由は、高校時代は帰宅部であったため、高校3年間を振り返った際に
「淡々と学校生活を過ごしたのみで、自分は何を身につけたのだろうか?」
と、浪人時代に虚無感を覚えたことがきっかけでした。
また、「4年間あれば、“楽器”一つくらいは、マスターできるだろう」
という楽観した考えも後押しになりました。
大学入学後は、新入生歓迎会の期間中、
オーケストラ部、吹奏楽部、ピアノ部、軽音部など、
各種の音楽系サークルへ見学に伺いました。
しかし、部員の多くが中学・高校からの経験者であり、
その中で、自分らしく、楽しめるのか、不安を抱きながら、
サークル説明を聞いていたことを今でも覚えています。
そんな中、和楽器サークルの門を叩きました。
部員のほとんどが、大学から楽器を始めるケースが多く、
同級生と同じペースで、学べるなと安心した点と、
また、当時、津軽三味線の演奏者であった、吉田兄弟、への憧れもあり、
入部を決めました。
入部後は、和楽器である、筝、三味線、尺八の三つの内、
どの楽器を担当するか、同期の中で、調整していくことになりました。
やはり私と同じで、三味線の希望者が多く、
合奏団としてのバランスが悪くなる、ということで、
話し合いの結果、尺八を担当することになりました。
当初は、三味線を担当できなかったことに対する、残念な思いがありましたが、
今振り返ると、結果的に尺八を選択してよかった、と感じています。
尺八上達への壁
何といっても、一番大きなの壁は、“音を出すこと”が難しい点です。
“音を出すこと”、が楽器の魅力の一つ、であるにもかかわらず、
尺八において、安定した音量を出すまでには、
人にもよりますが、ある程度の練習量が必要となります。
ちなみに、私の場合は音を出すまでに、半年以上かかりました。
自由に音が出せない時期が長いために、
この期間のうちに、尺八を挫折してしまう人が多いと思います。
しかし、この音出しまでの苦い期間を通過することさえできれなば、
その先に広がる、尺八の世界の一端、を楽しむことができると
今振り返ると、強く感じています。
尺八の魅力
前章で触れましたが、逆説的に“音を出すこと”が難しい、ことが
尺八の魅力を強めていると考えています。
つまり、音を出しづらが故に、「音色、音量、音程」の自由度が
他の吹奏楽器と比較して、高いと考えています。
息の強さを変化させることで、硬い音~柔らかい音、とコントロールが可能です。
息の量を変えることで、音量を変化させることが可能です。
首の角度を調整することで、音程を滑らかに変化させることが可能です。
文面では、表現することが難しいですが、
この「自由度」が尺八の一番の魅力である、と現時点では思っています。
私の現在の立ち位置
社会人となった現在でも、趣味の一つとして、続けております。
月1回の個人レッスンに向けて、カラオケボックスで個人練習をしています。
年に数回の発表会をモチベーションとしながら、
自分の表現方法一つとして、腕を磨いている日々です。
本BLOGでは、尺八日記、というかたちで、尺八との格闘の姿を
今後、綴っていきたいと考えています。
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