はじめに
前回のレッスンより、尺八琴古流本曲、『鹿の遠音』への挑戦を始めました。1回目のレッスンを経て、『鹿の遠音』という曲の魅力と奥深さを、改めて感じたと同時に、曲の解釈、各種技法の難しさを目の当たりにして、絶望に近い感覚を覚えました。本記事では、2回目のレッスンについて、ご報告致します。
レッスンを前にして
『鹿の遠音』を習得する上で、第一のハードルが、「琴古流の読めない」ということでした。これまで都山流をメインに尺八に触れいまして、本格的に琴古流の楽譜を読んだ経験がありませんでした。1回目のレッスンでは、入手した『鹿の遠音』の楽譜を基に、尺八の先生の演奏を隣で聞きながら、指使いを楽譜に記していきました。その後に、楽譜に記した指使いを実際に行う。その上で、誤りを先生から指摘して頂く、という流れを繰り返しながら、先に進みました。
このようなプロセスを経るため、これまで以上にレッスンの進み具合が遅く、さらに、前回のレッスンで習った内容の大部分を忘れてしまっている状況でした。このような不安な思いを抱きながら、2回目のレッスンに臨みました。
都山譜をゲット
2回目のレッスン前に、尺八の先生から朗報を頂きました。それは、『鹿の遠音』の都山譜を入手したことでした。慣れ親しんだ都山譜であるため、初見での楽譜内容の理解度が格段に上がると共に、琴古流独特の指使いが、楽譜に書き込んであるため、楽譜の解読速度が飛躍的に速くなりました。
2回目のレッスンの進め方は、尺八の先生が琴古流の楽譜を基に演奏をしていただき、それに続いて、都山譜を基に私が演奏をする。相違点を都山譜に書き込んでいく、という流れでした。『鹿の遠音』の都山譜があることで、曲の糸口を掴みながら進めるため、1回目のレッスンの3倍以上の速度で、レッスンが進んでいきました。
気が付くと、レッスン開始から1時間40分程が経っていました。また、一つひとつが新しい指使いであるため、通常のレッスンより疲労度が高かったです。
今後に向けて
2回目のレッスンでは、『鹿の遠音』の都山譜を手にすることが出来たことで、曲の解読の糸口を得ることが出来ました。レッスンの内容の理解度が上がり、習ったことをしっかりと蓄積出来ている感覚を覚えることが出来ました。また、都山譜を基に、自主練が可能になり、曲の習得速度が上げることに見通しが付きました。
1回目のレッスン直後には、『鹿の遠音』の難しさに悲観していましたが、2回目のレッスンを経て、将来、『鹿の遠音』を演奏している自分の姿を想像することが出来るようになりました。都山流と琴古流を違いをしっかりと感じながら、引き続き、曲の習得に努めて参ります。
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