はじめに
JR九州、三角線、鉄道の旅に臨むため、熊本駅に降り立ちました。熊本には、2012年4月~2018年10月前の約6年半を過ごした街です。故郷の埼玉の次に過ごした期間が長い街であり、自分にとっては、「第二の故郷」といえる場所です。
一方、熊本で過ごしていた時期は、主な移動手段は「車」で、電車に乗ることは稀でした。2022年6月に、転職を機に、九州を離れてしまう前に、「鉄道を乗りつくそう、三角線を走破しよう」と思い立ち、熊本駅舎前に降り立ちました。
熊本駅 構内の様子
熊本駅、在来線改札を通過し、三角線ホームに向かいました。熊本駅の高架化も完了しており、長いエスカレーターを上った先に、目指すホームがありました。
2022年6月以降は、熊本駅を利用する機会も激減してしまうため、目に焼き付けるために、熊本駅の案内板を記念撮影しました。
16:00時発、三角行列車の到着を待ちました。待つ間、駅ホームの見上げると、ホームの柱・屋根が重厚な木造であることに気づきます。熊本城を思い起こさせるような造りである印象を受けました。
車両の様子
出発5分程前に、三角行き列車がホームに到着しました。長年、雨の日も風の日も、走っていたであろう、貫禄を感じる出で立ちに感じました。
車両の内観の特徴は、天井に扇風機が常設されており、どことなく懐かしさを感じる点です。埼玉県在住の際、学生時代に利用していた列車も同じように、天井に扇風機が備え付けられており、一瞬、その時代を想起しました。
車窓の様子
時刻通り、熊本駅を出発しました。出発してからは、熊本駅周辺の列車基地の合間を縫うようにして、列車は進んで行きました。
途中駅、川尻駅に到着。奥には、ルネサスエレクトロニクス川尻工場が観えます。落ち着いた平地の中に、突如として大きな工場がその姿を現すシーンがとても印象的でした。
うと
宇都駅を通過し、鹿児島本線から三角線に突入すると、始めのうちは、線路と並走する車を横目に、田畑が広がるエリアを走行していきます。
しばらく、田畑エリアを走行し続けると、車窓の風景は一変します。干潟が目の前に広がり始めます。干潟の海の匂いを感じながら、車と競争しているかのように、列車はスピードを上げていきます。
網田(おうだ)駅では、対向列車、観光列車の「A列車」との待ち合わせがありました。
網田(おうだ)駅を過ぎた後も、目の前には干潟が広がる車窓を臨むことが出来ました。窓を開け、海の風を感じながら、車窓を眺めるだけでも、途轍もない、癒し効果が得られました。
干潟エリアを過ぎると、並走する道路を境にして、海岸縁が目の前に広がった風景に変化します。向か側には、島原半島を眺めることが出来ます。
海岸線エリアを抜けると、少しづつ、高度を上げながら、列車は内陸方面へ歩み進めていきます。さきほどまで、自分の目線を同じ高さにあった海面が、一瞬の間に、遠目の眺めに変化してきます。
赤瀬駅を通過を境に、三角駅に向けて、内陸エリア、天草エリアを、木々の中を颯爽と切り抜けながら、列車は進んで行きます。
三角駅の様子
熊本駅を出発し、約50分の列車の旅を経て、三角駅に到着しました。
駅構内の待合室は、自動販売機を含めて、木目調で統一されており、明治・大正時代を思い起こさせる雰囲気が広がっていました。
天草の観光名物を基に、デザインされた「A列車」の広告が掲示されていました。今回は、列車の旅がメインですが、いつか、天草本渡まで、車を利用し、旅したいなと思います。
三角駅の入口には、特徴的な達筆な「三角駅」の掲示が存在感を示していました。
天草方面において、終着駅である三角駅。この先に線路が続いていない、この風景が、列車の旅で好きな風景の一つです。
最後に
今回、熊本県を走行する、三角線の旅を経験しました。約50分と、これまでの列車の旅では、短い乗車時間でありましたが、その中で、目まぐるしく、車窓の変化が多く楽しむことが出来る、列車の旅でした。初めは、熊本の住宅地。宇都駅を過ぎてからは、田畑エリア、干潟エリア、海岸線エリア、山の中と、車窓の変化が凝縮された、「三角⇔熊本」区間であると感じました。
片道50分、往復で2時間弱、さまざまな車窓を楽しむことが出来る三角線。気軽に列車の旅を堪能できるおすすめの区間であると感じました。
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